精神科看護野郎の日記

精神科看護の日常やためになる知識・情報の提供をしています。

精神科病院 恐怖エピソード7つ

深夜2時ごろだったでしょうか。寝ていたら足のあたりをもぞもぞと何かが動く感覚を覚え、気のせいだろうと再び寝ていたら再度ふくらはぎ辺りに何かが這いずるような感触が・・・何のことはない、ただの巨大なトビズムカデでした

以来、布団のタグが足に当たるだけでビクッとしてしまうようになったバラキです。

 

そんな訳で今回は精神科看護師が体験した恐怖エピソードについてまとめていきたいと思います。

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何も怖いものなどないと思っていた学生時代。

心霊現象などというものは非科学的で、頭の中で自分自身が無意識のうちに作り出したイメージによるものでしかないだろうと考えていた時期が、私にもありました。

 

しかし世の中不思議なことはたくさんあるもので、私自身霊感は皆無でお化けを見たなどという体験は全くないのですが、奇妙なこともあると信じざるを得ないような出来事はままあるもので、半信半疑ながらも今では頭から否定することは出来なくなっております。

 

それでは、7つのエピソードを紹介していきましょう。

 

誰もいないのに鳴る内線電話

夜勤をしているとピッチに内線から着信が入りまして、返事をしてもうんともすんとも相手は返してきません。どこからかかってきたんだと内線番号を確認してみると医療事務室からなんですね。

深夜の3時ごろだったので当然医療事務室には誰もいませんし、ガラス戸から中が見えるんですけど室内は電気も切ってあるから真っ暗鍵も閉まっていて夜勤をしている看護師の鍵では開けられません。

結局何だったのかは全く分かりませんでしたが、その日に患者が急変したとかそれから職員の体に異変が・・・などということもなく期待に応えられるような不思議現象が重なったりすることはなかったです。

 

病院で勤務している人ならありがちなエピソードかもしれませんね。夜勤をしている看護師の友人がいるのであれば一度尋ねて見てください。「普通にあるある。もうそんなの良くあるから全然何とも思わなくなったよー」と言われるはずです。

そんなことよりもっとやばい話はいくらでもあるから・・・と聞いたこと以上に色々な洒落にならないエピソードを披露してくれるので看護師には気を付けてください

彼らは狂ってます

内線電話よりも、そんな現象が当たり前ぐらいに思っている看護師自体が恐怖の対象ですね。

「一回病院受診したほうがいいんじゃない」とアドバイスしたくなりますが、病院で既に勤務しているので埒があきません。何とも厄介な存在ですね。

 

ドアの真ん前でじっと立ちすくみ続けている女性患者

夜勤をしていると巡視をこまめにしていく訳ですが、部屋の中をのぞくことができる小窓があるんですね。そこに外からライトで照らして患者さんが寝ているかどうか確認していくのが夜勤業務の一つとなります。

そしたらある患者さんが小窓の前にずっと立っていたようで、中を照らしてみたらドアップの彼女が目の前に現れるじゃありませんか。

めちゃくちゃゾッとしましたがこちとら仕事中です。冷静を装い、ドアを開けて「眠れないんですか」と話しかけます。だいぶ声が上ずって震えていたと思います。その患者さんは統合失調症の方で40代の黒髪ロングです。いかにも恐怖映像に出てきそうな感じの外見なんですよ。

何を話しかけてもいっさい返事が返ってきません。数分後に突如その患者さんに「手を見せてみなさい」と言われ、言われるがままに手を差し出すと「緊張性発汗ね。あなた今恐怖しているわね」にやりとそんな一言を

じとっとした汗が手のひらにぶわっとにじみ出てきました

冗談を言ったり怖がらそうとするような患者さんではなかったので洒落でやってみましたとかいうのではありません。

まじでその時は恐ろしかったです。

 

室内が○○だらけの惨状に

何事もなく夜勤をこなし、朝がやってきてもうすぐ帰れるぞーっとテンションダダ上がりの明け方。あの朝を私は忘れることはありません。

保護室という隔離された部屋に入院していた発達障害の少年。その部屋の至る所、壁や天井にまでも・・・まさかの大便がまき散らされた惨状になっているではありませんか!!

これには普段あまり使わないエクスクラメーションマークがそりゃあ2つは付けてしまいますよ。

されにそれだけではなくその少年は体や服にまで便が付着しており、あろうことか口にまで入れてしまっていたのです。

海外の俳優の綺麗な発音で「オーマイグンネス」と言えなかったのがめちゃくちゃ悔しかったですね。

日ごろから英語の発音は上手に出来るよう練習が必要だと身をもって知らされました。

 

まぁでもこれも精神科看護師をやっていたら同じような経験をされたことがある方は多いと思います。結構日常茶飯事だったりします。

素敵な世界ですね。

 

全裸で歌う女性

これも保護室にて隔離中の患者さんのエピソードです。何故か急性期の統合失調症の方は服を脱いで全裸になってしまうことが多々あります

これは一体何でなのか。

本気で看護研究のテーマにしたいと思うこともしばしばあります。

ドーパミンが大量に出てしまって頭がパニックになった状態では「暑い」と感じてしまうことや、実際に体温が上昇してしまうのかもしれません。思考に異常をきたしている状態ですから、恥じらいや常識という概念が一時的に失われてしまい、自由を手に入れられたことによる行動なのかもしれないなぁと考えてみたりもしてます。

 

この方も急性期の真っただ中の時に、便所を詰まらせて水を大量に流し、水浸しになった部屋の中で全裸で笑いながら歌っていたのです。

水が大量にあふれてきてだいぶ離れていた詰所にまで水が迫ってくるという、事件が発生した日でした。

後の掃除がめちゃくちゃ大変で本当に泣きそうになりました。

 

でもその患者さんの歌が無駄にすごい上手だったんですよね。もはや怖いとかイラッとくるというより神聖な光景に見えましたよ。

 

巨大な男の影

これは私ではなく同僚が体験したものです。夜勤は看護師2人で回しているのですが、詰所の中でふとやたらガタイの良い屈強そうな男の影が横切ったというのです。

詰所の中に入るにはもちろん鍵が必要で誰かが入ってくることなんてあろうはずがないです。

ですが、夜勤をしていた2人が共通して同じような自分の影を見ているんですね。

しかも時間を空けて2回も現れたらしいです。

一体何だったのか結局分からずじまいでした。

 

診察室の椅子が勝手に

ちょっと霊感があるかもしれない看護師とペアになって夜勤をしていた日のことです。

なぜかその日はやたらと診察室を見て何か気になるといったことをペアの看護師が言っていました。

何回か巡視を繰り返して、3時ぐらいにその診察室をその人が見たところ、診察室の椅子の向きが何故か変わっていたというのです。

 

これ地味だけどじわじわ怖くなったエピソードです。

前から特に情報交換をしていた訳ではない看護師の何人か(割と霊感強めの人)が示し合わせたように「この診察室はちょっとあんまり良くない感じがある」と口をそろえて言っていたのです。

分かる人にはわかる、共通した何かがあるんでしょうね。

霊安室の人形

うちの病院の霊安室に人形が横たわっているんですけど、これはたぶん救急対応を勉強するために置いてあったものでしょう。ただ、かなり古いもので全く使われていない人形です。ふと何も知らずに霊安室をのぞいてみるとその人形が首がとれた状態で置いてあったのです。

目が合いました。「私の首を元に戻せ」って言ってるように聞こえました。

普通にびっくりしましたよ。

そんな人形が置いてあることも知らなかった新人時代に体験した事ですからね。

絶対誰かが故意に驚かせようと設置していたに違いありません。

 

 終わり

だんだん内容が薄くなっていったのでこのぐらいにしておきます。

他にも色々エピソードはあると思うので思い出したらまた書き綴っていきたいですね。

 

以上7つの精神科病院での恐怖エピソードでした。