精神科看護野郎の日記

精神科看護の日常やためになる知識・情報の提供をしています。

「道は開ける」 本の紹介 感想

Amazonで本を購入したら中身のページが全てバラバラになった状態で届いており、『何じゃこりゃ、だ・・・誰が一体どんな意図で・・・』と不可思議に思い、のたうち回りながらも一気に全部読んじゃったバラキです。

 もしも落として散乱してしまったらどこが何ページなのか分からず地獄を見るところだったので、天国に行きたい一心で読み耽られたのである意味良かったです。

 

後に調べてみたら電子書籍に取り込むために本を裁断して使ったりするらしいですね。

私はそんなことは露知らず、Amazonから迫害されているのだと勘違いしてしまいましたよ。購入ページを見てみても特に「裁断済み」といった記載もなかったので、返品しようかとも思ったのですが、返品手続きが面倒くさそうなので泣き寝入りしました。

そんなこともあるみたいなので皆さんもお気を付けください。

 

そんな訳で今回は本を紹介していこうと思います。

 

 

『道は開ける』デール・カーネギー著

道は開ける文庫版 [ デール・カーネギー ]

価格:770円
(2020/5/20 10:36時点)
感想(12件)

 

悩みや不安に対する最強の絶対的な教科書だと私は思っています。

この本を読んで得られた情報は今私が精神科看護師として人と関わる際に相当役に立っており、自分にとって人生のバイブルともいえる本です。

 

 

・苦悩し辛い状況にある方

・いろいろな自己啓発本を読んでも一向に改善につながらない方

・人と関わる仕事・看護師や教師の方

 

正直どんな方でも役立つものだとは思いますが、しいていうと上記の方々なんかには特にお勧めします。

 

簡単に概要を

・著者のデール・カーネギーというおじさんは、1888年に生まれたアメリカ人で、州立学芸大学を卒業後、雑誌記者・俳優・セールスマンとしてなど様々な職を経て人間関係に関する研究をして66歳で亡くなっています。

 

・この本では悩みや苦悩を持つ人たちがどのようにそこから立ち直ったのか、実体験をもとにエピソードで説明されています。かなり絶望的な状況であった例もありますが、それでも考え方や行動の仕方によって苦しみから解放された実例がありとても参考になるものばかりです。

多くの例があるため、自分にも当てはまりそうな対処法は見つかると思います。

 

1悩みに関する基本事項

2悩みを分析する基礎技術

3悩みの習慣を早期に断とう

4平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法

5悩みを完全に克服する方法

6批判を気にしない方法

7疲労と悩みを予防し心身を充実させる方法

8私はいかにして悩みを克服したか

 という8つのパートに分かれており、具体例とカーネギー先生の考察が入っているといった内容になります。

 

私自身が感銘を受けた部分をいくつか紹介していきます。

今日、一日の区切りで生きよ

 

 中でもこの考え方はすごい参考になり私自身にも役に立っております。

事実として残っている変えられない過去や、まだどうなるか分からない行方知らずの未来に対して思い悩むのではなく、今に目を向け、今日できることに絞って問題に対処していくことの大切さを学ぶことが出来ました。

『今日なしうることに全力を尽くせ。しからば明日は一段の進歩あらん』

ってニュートンおじさんも言っています。

多くの悩みを同時に抱え込みすぎて、「何が何だかもう訳わからん」となり、実体のない漠然とした不安を持っている人はたくさんいます。

一つ一つの悩みは今全て解決できるはずがありません。今日できることだけやっていけば明日はより良い一日になっているはず、そんな気持ちにさせられましたね。

 

悩みを解決する魔術的公式

・「起こりうる最悪の事態とは何か」と自問すること。

・やむをえない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をすること

・それから落ち着いて最悪状態を好転させるよう努力すること。

 これを読んだ時にジョジョ6部に出てくるプッチ神父の「覚悟は幸福だぞエンポリオ。明日死ぬと分かっていても覚悟があるから幸福なんだ」という言葉を思い出しました。

プッチ神父も魔術的公式を応用して使っている可能性がありますね。この本の愛読者なのかもしれません。

何か問題が起きた時にそれによって起こる最大の被害は何かっていうのを考えてみて、その最悪を受け入れ覚悟する。

最悪の事態を想定し受け入れられればもう失うものはなくなるんですね。問題なのは最悪の事態が起こること事体よりも、それが起きるかもっていう不安とか起きてしまった時の苦悩がもたらす精神的なダメージでしょう。

乗り越えられる力は人間だれしも持っているはずですが、そのエネルギーを奪ってしまうのが不安・苦悩だったりするので、問題より先に精神面を安定させることに注力するのが解決の近道なんですね。

 

 忙しい状態でいること。悩みをかかえた人間は、絶望感に打ち負けないために、身を粉にして活動しなければならない。

 人間って忙しくしている間は考える余裕もなくなって、悩んだりくよくよと考えることすら出来なくなりますよね。仕事中はがむしゃらに活動していて悩む間がなくても意外と余裕のある休みの日にうつうつとした気分になってしまうこともあります。

それは考える時間がありすぎることが原因だったりするんですね。

本当に何で人間はこんな風に出来てんの。設計をもうちょっと何とかしてほしかったと思うことがままあるんですが、どうも考えるほどに暗いほう・悪いほうにばっかり可能性を広げていってしまうようになってるんですよね。

意図的に忙しい状況を作っておくのは意外と精神の安定には役立つのかもって思わされました。ただ、仕事とかしんどい忙しさではなく、「心地よさ」の感じられる忙しさ、つまり趣味に忙しくすることとか、何もしないよりとにかく遊んでみるとかそういうことが大事なんだろうと思います。

生存本能が有利に生きていくために悪い可能性に対処するために、そういった思考になっていくよう調整されているのかなぁと思う訳ですが、それによる健康への害にも配慮していただきたいものです。

神様へ人間のアップデートをする際には依頼していきたい案件ですね。

 

思うに現代人は変に自由がありすぎたり、考えたりする余地がありすぎるんじゃないかなと思うんですよね。

それ自体は普通に良いこと、多岐にわたる可能性にもつながるけれども、いらない苦悩を持つにも適した環境にもなってしまいます。

この環境の中でいかに考えすぎたりしないように生活していくのか・どう時間を使うのかを見つけていくのは今後も自分にとっても課題ですね。

 

おわりに

『道は開ける』ごくごく一部だけ紹介していきましたが、この中に別に何の参考にもならんという方も、他にも様々な悩み解決のヒントが書かれているので自分にしっくりくるものを見つけるためにも一度手を取って見て欲しいです。

 

結構本を読むのは好きなので時々はこういった本の紹介もしていきたいなと考えております。

綺麗にうまいことまとめたり紹介できるスキルがないのが惜しいですが、繰り返し継続していくことで伝える力を身に着けていきたいものですね。

 

自分自身、本を読んでも全然頭に残っていないことが多々あるのでブログにこうやって書いていくことであぁこんな内容だったなーと振り返ることにもつながるので、そういった意味でも紹介していくメリットを感じています。

 

私もいろんな本や知識に触れていきたいと思っているので、皆さんのお勧めする本を紹介していただけたら是非とも読ませていただきたいですね。

そういった輪を広がられたら最高ですね。

それではこの辺で失礼いたします。ありがとうございました。